令和２年度 JA広島総合病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について（厚生労働省）
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  3. 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  7. その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0～ 10～ 20～ 30～ 40～ 50～ 60～ 70～ 80～ 90～
患者数 381 138 276 465 625 879 1953 3615 2384 693
広島県西部地域の中核病院として、廿日市市、大竹市、広島市佐伯区、西区から多くの患者さんに来院していただいております。高齢化の進んだ地域であるため高齢者の患者さんの割合が高く、６０歳以上の患者さんが７６％を占めております。また、分娩機能を有する産婦人科と小児科を標榜する総合病院であることから、新生児を含む１０歳未満の入院患者も多く受け入れ幅広く地域医療を担っております。
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患（良性腫瘍を含む。）-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 617 2.55 2.66 0.00% 69.69
060340xx03x00x 胆管（肝内外）結石、胆管炎-限局性腹腔膿瘍手術等-処置2:なし-副病:なし 107 11.12 9.53 8.41% 75.18
060090xx02xxxx 胃の良性腫瘍-内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術　その他のポリープ・粘膜切除術等 47 9.75 6.77 2.13% 72.55
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当院消化器内科が担当する疾患は多岐にわたります。当科では各臓器領域の専門指導医がスタッフ間で連携を取りながら診療にあたっており、すべての消化器疾患に入院での治療を含め適切に対応することができる体制となっています。治療に関しては、内視鏡にて大腸の腫瘍に対する切除術も多数行っており、胃の早期癌に対しても内視鏡にて切除治療を行っております。また、総胆管結石･胆管炎に対して、積極的に内視鏡的な処置、治療など数多く行っています。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし 127 15.80 17.23 14.96% 83.04
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-経皮的冠動脈形成術等-処置1:なし、１,２あり-処置2:なし 111 5.99 4.44 1.80% 72.19
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし-処置1:１あり-処置2:なし 99 2.93 3.07 0.00% 68.86
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当科は広島県西部の中核病院として虚血性心疾患、心不全、不整脈、閉塞性動脈硬化症などの代表的な心血管疾患に対する診療を行っています。救急患者にも24時間体制で対応しています。心臓超音波検査、心臓血管CT検査、シンチグラム等非侵襲的検査を外来で行い、必要に応じて入院検査・治療を行っています。虚血性心疾患については、カテーテル検査、カテーテル治療を必要に応じて積極的に行い、良好な治療成績を得ています。心不全については地域心臓生き生きセンターとして多職種連携による指導・治療介入を行うとともに外来心臓リハビリテーション、心臓病教室等様々な取り組みを行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重2500g以上）-手術なし-処置2:なし 111 7.55 6.13 1.80% 0.00
080270xxxx1xxx 食物アレルギー-処置1:あり 32 1.06 2.12 0.00% 1.88
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重1500g以上2500g未満）-手術なし-処置2:なし 26 9.85 11.19 0.00% 0.00
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2020年度は新型コロナウィルス感染症の流行が起こり、その感染予防対策としてマスク、手洗いの徹底がなされたことや、外出を控える、テレワークへのシフトといった生活様式の大きな変化が生じ、その結果小児科の一般的な感染症の流行が抑制されたことから、入院件数に占める感染症の割合が激減しています。相対的に増加した診断群分類が食物アレルギーとなります。当科は小児アレルギー性疾患の専門診療を行っており（日本アレルギー学会専門医研修施設）、外来患者におけるアレルギー性疾患の小児の割合が相対的に高いことが、この結果に反映されています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア（15歳以上）-ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等 188 3.20 4.86 1.06% 70.50
060335xx02000x 胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 134 7.12 7.23 1.49% 66.00
060035xx010x0x 結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍-結腸切除術　全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-副病:なし 78 17.40 16.19 1.28% 72.69
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当科では、がん診療連携拠点病院および地域医療支援病院として広島西部地域を中心に手術が必要な急性期の外科疾患を受け入れています。救急疾患では急性胆嚢炎や急性虫垂炎に対する急性期緊急手術に積極的に取り組み、悪性腫瘍に対しても腹腔鏡手術による身体への負担の少ない治療を積極的に行っています。上部消化管・下部消化管・肝胆膵の各専門医が診療にあたり、麻酔科・内科・放射線治療科・放射線診断科・化学療法室など院内各部署と連携しながら安全で質の高い医療を提供します。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎-その他の手術あり-処置2:なし 201 14.54 16.10 11.44% 73.11
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折-人工骨頭挿入術　肩、股等 138 16.04 25.09 94.93% 85.04
070370xx01xxxx 脊椎骨粗鬆症-経皮的椎体形成術 113 13.51 18.45 41.59% 80.84
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整形外科は広島県西部地区の基幹病院として地域の病院、医院の先生方と密接に連携を取りながら、手術が必要な患者さんの治療を積極的に行っています。整形外科領域全般の診療を行っていますが、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどの脊椎・脊髄疾患の患者さんが多く過半数を占めています。また、四肢の骨折の手術や、膝や股関節の人工関節置換術なども、熟練したスタッフが担当し良好な成績を上げています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂-手術あり-処置2:なし 23 4.52 3.07 0.00% 73.09
070071xx97xxxx 骨髄炎（上肢以外）-手術あり - - 34.05 - -
070590xx97x0xx 血管腫、リンパ管腫-手術あり-処置2:なし - - 6.99 - -
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2019年度、当科では205件の手術を行っていました。当科単独で行った手術のうち、眼瞼下垂症が最も多く、その他に皮膚良性腫瘍や外傷など幅広く手がけています。当科では他科とともに治療している症例も多くあり、糖尿病性壊疽や慢性下肢虚血の治療や乳癌術後の乳房再建やなど、多岐に渡る治療に関与しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満）-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 40 23.60 18.86 72.50% 70.13
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-その他の手術あり-処置2:なし-副病:なし 36 13.33 9.68 16.67% 77.58
010060x2990201 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）-手術なし-処置1:なし-処置2:２あり-副病:なし-発症前Rankin Scale 0、1又は2 27 18.74 15.54 48.15% 75.70
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脳神経外科で扱う疾患では救急疾患が多く，脳卒中や頭部外傷が大半を占めます．脳内出血・脳梗塞はその多くが高血圧や糖尿病，動脈硬化が原因であり生活習慣を見直すことが必要です．出血の部位・大きさ，意識の状態によっては開頭血腫除去術が必要なことがあります．手術の有無にかかわらず脳卒中になってしまうと後遺症を残すことが多く現在の医療では後遺症改善の有効な治療は確立されておらず，予防が最も重要であると考えます．頭部外傷も程度によっては開頭血腫除去術を必要とすることがあります．
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍-手術あり-処置2:なし-副病:なし 92 12.22 10.83 0.00% 71.86
040200xx01x00x 気胸-肺切除術等-処置2:なし-副病:なし 30 8.17 10.08 0.00% 38.00
040200xx99x00x 気胸-手術なし-処置2:なし-副病:なし 27 10.04 9.18 18.52% 62.19
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肺癌患者を多数治療していますが、高齢で、体力が無い、喫煙で肺機能が低下している人は手術におけるハイリスク患者です。当科ではこのような患者でも術前から禁煙や栄養管理、リハビリなどの周術期管理を行い、耐術能を改善した後に根治術を実施して術後合併症の低減を得ています。次いで気胸患者も多く治療していますが、気胸の手術適応をしっかりと判断して治療しています。初発例では胸腔ドレナージ入院として治癒を待ちますが1週間を目処として治癒しないと場合は手術をお勧めしています。また再発例では待つことなく手術をお勧めしています。よって在院日数が比較的長くなることもありますし、手術をしないで治癒する気胸症例も50％程度見られています。

心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患-動脈塞栓除去術　その他のもの（観血的なもの）等-処置1:なし、１あり-処置2:なし-副病:なし 129 5.45 5.43 2.33% 76.28
050170xx03001x 閉塞性動脈疾患-動脈塞栓除去術　その他のもの（観血的なもの）等-処置1:なし、１あり-処置2:なし-副病:あり-0 81 9.32 10.03 12.35% 76.49
050170xx02000x 閉塞性動脈疾患-動脈形成術、吻合術　指（手、足）の動脈等-処置1:なし、１あり-処置2:なし-副病:なし 20 27.10 16.13 5.00% 75.25
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近年、高齢化や生活習慣病の増加に伴い、下肢の閉塞性動脈硬化症（PAD）が増加しています。PADによって歩行時の下肢痛、足趾の潰瘍や壊疽を生じると日常生活に制限が生じます。当科ではPADに対する集学的治療を他部門（看護師、理学療法士、薬剤師、栄養士、装具士）と連携して実施しています。治療困難な重症例に対しても積極的にバイパス手術や血管内治療を行っており、下肢切断の回避と生命予後の改善など良好な成績を得ています。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患-手術あり-片眼 224 2.92 2.76 0.00% 75.88
020220xx97xxx0 緑内障-その他の手術あり-片眼 101 6.38 5.79 0.00% 72.71
020220xx01xxx0 緑内障-緑内障手術　濾過手術-片眼 30 10.07 9.79 0.00% 73.03
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眼圧が高くなることで視神経が障害され視野が狭くなるのが緑内障で、失われた視野は回復しません。進行すると失明にまで至りますが視神経に負担のかからない眼圧（健常眼圧）に下げれば進行はかなり抑えられますので、健常眼圧に下げる手段の一つが緑内障手術です。避けられない合併症もあり術後管理が重要で、再手術例も多く生涯にわたる治療が必要です。当院では2020年度は157眼の緑内障手術（白内障手術との併用および日帰り手術を含む）を行いました。合併症の少ない極小切開低侵襲緑内障手術が6割を占めます。

耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎-手術なし 57 6.00 5.63 0.00% 49.21
030428xxxxxxxx 突発性難聴 52 8.92 8.81 0.00% 60.88
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 49 7.69 7.94 0.00% 21.27
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当院では突発性難聴に対する治療機器としての高気圧酸素治療の設置があるため周辺の診療施設より初期治療で回復がむつかしそうな方や糖尿病がベースにあるためステロイド剤の治療使用が外来管理ではむつかしい方についてのご紹介があります。また、摂食がむつかしく外来管理の困難な急性上気道感染（扁桃炎、扁桃周囲炎・膿瘍）の方の入院管理依頼紹介やその関連としての扁桃・アデノイド手術目的のご紹介も多くみられます。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外）-皮膚悪性腫瘍切除術等-処置2:なし 30 6.10 7.71 0.00% 81.60
080010xxxx0xxx 膿皮症-処置1:なし 28 13.32 12.87 7.14% 73.57
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物-皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）等-処置1:なし 20 5.15 4.06 0.00% 46.15
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良性・悪性にかかわらず、多数の手術を行っています。悪性腫瘍については積極的に皮弁による再建を行うことで入院期間の短縮や整容面でも満足いただける手術を心がけています。良性腫瘍については小さな腫瘍は日帰り手術を行っており、局所麻酔での手術が困難な大きな良性腫瘍については入院の上、手術を行っています。
　また、入院が必要となる皮膚疾患として細菌感染症があげられます。蜂窩織炎のみではなく、手術が必要となる壊死性筋膜炎や糖尿病性足壊疽などの治療も手がけています。全体的に高齢の患者さんが増えてきており、症状改善後はリハビリ目的に転院することもあります。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり 263 2.08 2.54 0.38% 72.91
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術-処置2:なし 182 6.68 7.13 0.55% 76.20
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍-前立腺悪性腫瘍手術等 93 12.05 11.89 1.08% 72.06
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前立腺癌は10万人の男性あたり10人前後の発生頻度です。日本でもその発生頻度は急速に増加しています。当科では、手術は全症例に腹腔鏡下前立腺全摘術を施行しており、年間で約80例施行しています。腹腔鏡手術は従来の開腹手術と比較して、手術時間は短く、傷が小さく、身体の開腹が早い、出血量が少ない等の利点があります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
120260xx01xxxx 分娩の異常-子宮破裂手術等 77 9.00 9.45 0.00% 32.68
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍-子宮全摘術等 40 9.80 9.57 0.00% 49.03
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍-子宮頸部（腟部）切除術等-処置2:なし 37 2.81 3.11 0.00% 38.92
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広島西圏域（廿日市市、大竹市）の基幹病院となっていますが、周産期母子医療センターは併設していないため、35週未満での早産が予測される場合には広島市内の周産期母子医療センターに搬送しています。切迫早産・妊娠高血圧症候群・分娩停止・胎児機能不全などの母体搬送は年間約30件受け入れています。切迫早産の患者さんは紹介元での分娩を希望されれば、36週以降に逆紹介して、近隣の施設と良好な産科医療体制を構築しています。婦人科では腹腔鏡下での手術件数が年々増加しており、良性疾患に対しては低侵襲手術を目指しています。

呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:なし 90 2.77 3.39 2.22% 72.30
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし 63 24.14 20.51 33.33% 84.46
040110xxxxx0xx 間質性肺炎-処置2:なし 60 22.48 18.61 20.00% 77.23
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当院では間質性肺炎の患者が多いことが特徴であり、オフェブやピレスパなどの抗線維化薬を中心とした薬剤を積極的に使用し、安定期から増悪時の集中治療までの包括的呼吸ケアを実践しています。また、他の医療機関同様に高齢化社会を背景とし、誤嚥性肺炎の患者が増加しています。当院ではリハビリ専門病院などへの早期転院を進め、徐々に入院期間の短縮が見られています。肺癌に関しては昨年と比較すると患者数が減少していますが、呼吸器外科への紹介患者数が増加していることを反映したものと考えています。引き続き呼吸器外科、放射線治療科と協力し、気管支鏡による診断、化学療法を中心とした治療、そして緩和まで、患者さん一人一人に寄り添った診療を一貫して行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし 50 16.64 11.04 10.00% 68.92
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:なし-処置2:１あり 32 15.34 14.01 12.50% 73.31
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし 32 13.25 13.00 15.63% 70.34
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一次性腎疾患（糸球体・尿細管間質性疾患）、二次性腎疾患（高血圧、糖尿病、膠原病、血液疾患などに伴う全身性腎疾患）、急性腎障害、電解質異常、単純性尿路感染症など、あらゆる腎臓病に対し幅広く診療に当たっています。腎炎やネフローゼ症候群に対しては腎生検を行い、診断結果に基づいた標準治療を行っています。また急性・慢性の腎不全に対しては長期予後も加味した内科的全身管理に加え、進行例に対しては血液透析・腹膜透析の実施・腎移植施設への紹介などの腎代替療法を提供しています。
救急・集中治療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒（その他の中毒）-処置2:なし-副病:なし 38 2.16 3.81 2.63% 44.66
010230xx99x00x てんかん-手術なし-処置2:なし-副病:なし 25 2.28 7.48 0.00% 52.68
030400xx99xxxx 前庭機能障害-手術なし 24 2.54 4.94 0.00% 70.88
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救急・集中治療科には様々な症状、疾患の患者が入院されます。入院当初は何が原因かわからなかったとしても、多くの入院後の精査で原因がわかり各専門科の先生方に引き継いで治療を継続しています。
昨年度は精神疾患と身体疾患が重なった病態、また精神的なケアもその後必要となる薬物中毒が当科の担当疾患として最も多いものになりました。また、痙攣や高度のめまい発作や脳梗塞、熱中症などによる救急搬送の頻度が高い傾向にありました。

糖尿病代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx ２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）-処置2:１あり 66 21.12 14.60 10.61% 70.76
10007xxxxxx0xx ２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）-処置2:なし 20 10.35 11.26 0.00% 64.60
100202xxxxxxxx その他の副腎皮質機能低下症 - - 10.53 - -
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当科は日本糖尿病学会認定教育施設で、広島県西部地域の糖尿病診療の中心的役割を担っており、発症初期の患者教育から血糖コントロール改善、急性・慢性合併症治療まで様々な入院を行っています。糖尿病センター開設で外来チーム医療が強化されて初診外来でもインスリン導入が可能となり、以前より入院を要する症例が減少していますが､一方で長期放置や治療中断により顕著な高血糖で入院する症例が増えた結果、一時的なインスリン治療による糖毒性解除から治療の立て直しを要するため、入院日数が長くなる場合もあります。糖尿病以外では副腎関連の精査入院があります。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴うもの（内視鏡下によるものを含む。））等-処置1:なし 73 9.49 10.30 0.00% 67.27
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの） 34 7.47 6.02 0.00% 58.94
090010xx99x4xx 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置2:４あり 32 5.22 4.15 3.13% 59.06
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エビデンスに基づいた標準治療をもとに、患者さんのご希望にそった診療を行っております。放射線治療科・放射線診断科とともに多職種との合同会議をおこない、画像診断・治療方針を検討しより改善するようにつとめております。化学療法による副作用についても十分に治療前に説明をおこない、しっかりとした支持療法をおこなっております。
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準（※）		 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 64 13 25 75 1 22 1 8
大腸癌 54 59 54 48 11 30 2 9
乳癌 41 69 24 7 2 27 1 8
肺癌 62 28 66 96 3 98 1 8
肝癌 5 11 1 9 2 32 2 6
※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約
当院は、がん診療連携拠点病院として、広島西医療圏（廿日市市、大竹市）に、広島市佐伯区を含めた地域の皆さんのがん医療を支える病院としてがん医療を提供しています。今回、公開しました５部位のがん以外でも、手術・放射線療法・抗がん剤治療を組み合わせた総合的な治療（『総合的な治療=集学的治療』）、がんに伴う様々な症状を改善する緩和ケアを行っております。また、専門的な知識や技能を有する医師や医療従事者（薬剤師・看護師・放射線技師・検査技師・理学療法士・管理栄養士など）が常に診療情報を共有する院内の体制を作り、患者さんやご家族の希望に沿う『チームで支えるがん医療』を提供しています。
※同ホームページ内に「がん（癌）について」→「がん（癌）治療について」も御覧ください。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数		 平均年齢
軽症 4 9.25 64.25
中等症 27 19.26 78.19
重症 6 25.17 82.33
超重症 1 10.00 88.00
不明 - - -
当院では中等症の割合が最も多く、全体の症例の7割弱を占めています。重症度が高いほど平均年齢が高い傾向が見られ、在院日数に関しても重症度と相関しているように見えます。ただし、重症肺炎患者の在院日数に関しては、重症肺炎の患者の多くがリハビリなどの継続治療が必要であり、連携病院への転院調整に必要な日数が含まれているため、純粋に治療に必要な日数を反映してはいません。当院では成人市中肺炎患者には積極的な呼吸ケアを早期から導入しており、肺炎患者の早期自宅退院を目指しています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 138 23.17 76.91 52.56%
その他 18 25.67 77.94 6.41%
脳梗塞は高血圧，糖尿病，動脈硬化などが原因で血管が痛み，狭窄が進行することで血流障害が生じる場合と
不整脈などが原因で心臓内に血栓が生じ脳血管を閉塞する場合があります．脳梗塞は発症してしまうと多くのかたは後遺症が残り，現在の医療技術では改善することは難しい状況です．しかし発症から4-5時間以内であれば血栓溶解治療やカテーテル治療などを行うことで治癒することも可能な例もみられます．予防が最も重要で，生活習慣の見直し，不整脈の治療など背景の病状によって治療内容は異なりますが長期にわたる予防が必要です．
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満） 536 0.14 1.24 0.00% 70.00
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ以上） 89 0.01 3.53 0.00% 67.74
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 77 3.82 14.03 12.99% 80.16
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消化器内科のさまざまな検査処置を行う場である内視鏡センターでは、診療、処置内容も充実しています。安楽な内視鏡検査処置を目的として二酸化炭素送気や鎮静麻酔下での内視鏡処置もおこなっています。また、大きなサイズの大腸のポリープや早期癌に対しての内視鏡での切除手術（ESD,EMR）はもとより、吐血などに対する緊急内視鏡検査での内視鏡的止血術、胆管癌等への内視鏡でのステント留置での減黄術など緩和的な治療法も多数行っています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術（その他） 84 2.36 6.00 2.38% 71.87
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術（心房中隔穿刺、心外膜アプローチ） 79 1.71 2.11 0.00% 67.66
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術（不安定狭心症） 37 0.00 11.08 0.00% 67.49
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当科で行っている手術としては、虚血性心疾患や閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療、頻脈性不整脈（心房細動・心房粗動・発作性上室性頻拍等）に対するカテーテルアブレーション、徐脈性不整脈に対するペースメーカー移植術，重症心室性不整脈に対する植え込み型除細動器移植術、重症心不全に対する心臓再同期療法があります。虚血性心疾患に対するカテーテル治療においては治療適応、治療方法について十分な検討を行った上で適切な治療を選択しています。カテーテルアブレーションでは心房細動に対する治療を積極的に行っており、良好な成績を得ております．
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 176 0.93 5.89 4.55% 66.27
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） 156 0.98 1.19 1.28% 69.79
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 81 3.61 14.40 2.47% 73.67
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当科では、上部消化管、下部消化管、肝胆膵、ヘルニア/甲状腺の臓器別チームに分かれて診療を行っております。各々の領域のリーダーは日本消化器外科学会指導医であり、それに加え日本内視鏡外科学会技術認定医や日本肝胆膵外科学会高度技能指導医など専門性に応じた資格を有しています。それぞれの領域で研鑽を積んだ専門医を中心に、積極的に腹腔鏡手術を行い安全かつ質の高い外科治療を展開しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成） 217 1.77 11.89 14.29% 71.32
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓切除） 123 1.74 12.51 17.89% 73.17
K0461 骨折観血的手術（大腿） etc. 120 1.94 11.85 87.50% 84.03
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整形外科で行っている手術は、くびやこしなどの脊椎・脊髄疾患が過半数を占めており、手術用顕微鏡を用いた手術を中心に体の負担が少ない低侵襲治療を積極的に行っています。このうち椎間板ヘルニアに対しては全内視鏡的手術や椎間板内酵素注入療法も行っています。高齢者に多い脊椎椎体骨折（圧迫骨折）に対しては経皮的椎体形成術（BKP）を、大腿骨頚部骨折に対しては受傷後早期の手術を積極的に行っています。いずれも近隣のリハビリ専門病院と連携し、高齢者の早期の社会復帰を目指し円滑に治療が進むように努めています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術（眼瞼挙筋前転法） 22 0.00 3.46 0.00% 72.77
K0871 断端形成術（骨形成を要する）（指） - - - - -
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術（乳房切除後） - - - - -
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眼瞼下垂症手術は3つの方法があり、その中でも当科では挙筋前転法と筋膜移植術を入院の対象としています。手術は局所麻酔で行いますが、手術後に腫れて目が見えにくく転倒のリスクが高くなるためです。ただし、若年の方は外来手術で行うこともあります。また、その他方法では、日帰り手術で行いことも多いです。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 44 0.50 10.09 18.18% 78.82
K178-4 経皮的脳血栓回収術 25 0.76 22.08 60.00% 78.56
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術（その他） 18 8.50 37.17 33.33% 71.33
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慢性硬膜下血腫は軽微な頭部外傷の1ヶ月くらい後に発症する疾患で，多くは歩行障害や急速な認知障害で気づかれます．治療は局所麻酔で頭蓋骨に1ｃｍ程度の孔を設け頭蓋骨直下に貯留した液体状の血腫を取り除く手術を行います．入院は7-10日程度です．10％のかたに再発がみられると報告されています．
脳梗塞には心臓内で形成された血栓がはずれ，脳血管を閉塞する型がみられます．このような型の脳梗塞では発症から短時間であれば（画像で脳梗塞が完成されていなければ）カテーテル治療により閉塞した血栓を取り除く治療が可能です．麻痺や言語障害が劇的に改善し，後遺症無く退院されるかたも多くみられます．麻痺，言語障害などがみられればすぐ病院を受診するようにしてください．
脳腫瘍は様々な種類があります．基本は手術による摘出ですが，種類によっては放射線治療や化学療法の組み合わせが必要となります．発生する部位によっては麻痺や言語障害などのわかりやすい症状ではなく，どこかぼんやりしている，認識機能の急激な悪化，ふらつきがひどいなど認知症と間違えやすい症状がみられます
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は１肺葉を超える） 41 1.20 12.51 0.00% 73.49
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（部分切除） 32 1.06 6.94 0.00% 71.09
K5131 胸腔鏡下肺切除術（肺嚢胞手術（楔状部分切除）） 29 2.72 4.48 0.00% 37.62
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肺癌手術症例では、可能な限り根治術を目指す方針で診療を行っています。たとえ高齢者でも、体力が無い人でも、喫煙で肺機能が低下している人（COPD）でも、術前から禁煙や栄養管理、リハビリ、COPD治療などの周術期管理を行い、耐術能を可能な限り改善させて、より安全に根治術を実施し良好な成績を得ています。肺癌に対する部分切除は根治不能な進行癌に対する診断目的や、逆に早期肺癌（高分化腺癌、Tis,T1mi等）で実施しています。当科では気胸の手術も多く実施しています。再発症例ではすぐに手術しますが、初発例では胸腔ドレナージという保存的治療を行いそれでも治らない場合に手術を行う様にしています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 217 1.47 5.82 7.83% 76.06
K6145 血管移植術、バイパス移植術（下腿、足部動脈） 50 7.32 34.26 10.00% 74.50
K6093 動脈血栓内膜摘出術（その他） 15 5.07 19.27 0.00% 77.60
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高齢化や生活習慣病の増加に伴い、下肢の血流障害を示す閉塞性動脈硬化症（PAD）が増加しています。PADによって歩行時の下肢痛、足趾の潰瘍や壊疽を生じると日常生活に制限が生じます。当科ではPADに対して多職種連携による集学的治療を実施し、下肢切断の回避と生命予後の改善など良好な成績を得ています。また下肢静脈瘤に対しては、血管エコーで静脈瘤の発生原因を精査し、適応があれば積極的に血管内焼灼術を行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ﾛ 水晶体再建術（眼内レンズを挿入）（その他） 236 0.00 1.93 0.42% 75.93
K2682 緑内障手術（流出路再建術） 94 0.00 5.18 0.00% 72.64
K2683 緑内障手術（濾過手術） 30 0.00 9.07 0.00% 73.03
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当科の2020年度手術件数は494眼で、白内障手術が316眼と最多（6割強）です。多くが極小切開超音波白内障手術（2.2ｍｍ耳側角膜切開）+眼内レンズ挿入術です。術後の乱視や感染症を防ぐためより小さな切開で手術を行っており、また乱視を減少させる眼内レンズを採用しています（多焦点レンズは採用していません）。入院・日帰り共に対応しています。緑内障手術は157眼（3割強）と微増し、様々な緑内障手術術式がありますが、長所・短所が異なりますので眼圧下降効果と合併症のリスクを考え使い分けています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術（摘出） 46 1.02 6.48 0.00% 23.87
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術３型（選択的（複数洞）副鼻腔手術） 14 1.00 4.71 0.00% 57.57
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術４型（汎副鼻腔手術） 10 1.00 4.80 0.00% 54.50
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慢性扁桃や小児のいびき・睡眠時無呼吸症状に対しての扁桃、アデノイド手術は近隣の耳鼻咽喉科医院のみならず内科医院の先生方にもご紹介いただくことで年間に多く行っております。近年、体へのご負担が少なくなった内視鏡下の副鼻腔炎手術も多く行っております。小児の慢性滲出性中耳炎に対しての鼓膜ドレイン（チューブ）挿入についても近隣の耳鼻咽喉科医院からの要請により手術対応を行っております。これらの手術治療はパスによる管理を行っております。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除） 30 0.27 5.30 0.00% 81.50
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）（長径６ｃｍ以上１２ｃｍ未満） 10 1.10 4.00 0.00% 41.90
K0151 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術（２５ｃｍ２未満） - - - - -
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当院で行っている手術は良性悪性を含めた皮膚・皮下腫瘍切除が主です。小さな良性腫瘍は日帰りで、大きな腫瘍は入院の上、切除しています。
悪性腫瘍は取り残しのないよう正常皮膚を含めて腫瘍を切除するため、良性腫瘍に比べて傷が大きくなります。傷を治すために皮膚移植や皮弁形成術を行いますが、その中でも効率よく皮膚を移動させて傷を治す皮弁形成術を積極的に行うことで入院期間を短縮し、目立ちにくい傷で治すことができます。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ｲ 膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用） 187 1.13 4.03 0.00% 76.19
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 94 1.19 9.84 1.06% 72.10
K773-2 腹腔鏡下腎（尿管）悪性腫瘍手術 34 1.41 8.53 0.00% 70.26
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当科では、2002年に後腹膜鏡下腎摘除術を導入して以来、安全性、制癌性、機能性などを担保した上で、次々と新規術式の導入を行ってきました（腹腔鏡補助下腎尿管全摘除術、腹腔鏡下副腎摘除術、腹腔鏡下前立腺全摘除術、腹腔鏡下腎部分切除術、腹腔鏡下膀胱全摘除術）。現在では、泌尿器科主要手術（副腎、腎、腎盂尿管、膀胱、前立腺）のほぼ全例を腹腔鏡手術で対応しており、低侵襲であることだけでなく、医療者側の術式に対する意識統一や習熟、若手医師の教育にも非常に役立っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術（選択帝王切開） 76 2.49 6.82 0.00% 33.18
K877 子宮全摘術 49 1.14 8.18 0.00% 52.35
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡） 47 1.04 4.53 0.00% 43.36
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近隣の施設からハイリスク妊娠の紹介が多く有り、新生児に異常があれば小児科医師が診察します。
良性疾患である卵巣腫瘍に対しては低侵襲である腹腔鏡下手術を積極的に導入しています。腹腔鏡下手術は開腹手術に比べ術後の回復が早いという利点が有り、約半分の入院日数で退院できるメリットがあります。但し子宮筋腫は巨大な筋腫症例が多く腹腔鏡下手術より開腹での手術割合が多くなっています。

腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K6121ｲ 末梢動静脈瘻造設術（内シャント造設術）（単純） 44 4.00 9.30 9.09% 70.68
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術（初回） - - - - -
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
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末期腎不全の患者さんに対して安全に透析療法の導入・維持が出来るよう心がけています。透析治療に関わる外科手技については他科の支援のもと行っています。
具体的には血液透析施行予定の患者さんに対する内シャント設置術を心臓血管外科医に、腹膜透析施行予定の患者さんに対する透析用カテーテル留置術を消化器外科医に依頼しています。また、内シャントの機能低下に対しては自科で血管内治療を行っています（上記は入院症例のみの件数で、年間50例以上を外来で施行しています）。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術（腋窩部郭清を伴わない）） 56 1.13 8.05 0.00% 64.95
K4762 乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わない）） 34 1.03 5.44 0.00% 58.94
K4765 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術・胸筋切除を併施しない） 20 1.00 8.40 0.00% 68.30
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すべての手術の執刀を乳腺専門医がおこない、安全な入院診療をおこなっております。形成外科と協力し乳房再建もおこなっております。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 5 0.04%
異なる 6 0.05%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 67 0.59%
異なる 8 0.07%
播種性血管内凝固症候群（DIC）とは、全身の血管内に血栓が多発し、臓器障害が起こる病態です。これに伴って凝固因子、血小板が大量に消費されて減少し、出血症状をきたします。原因となる基礎疾患には悪性腫瘍、敗血症などがあげられます。敗血症とは細菌感染などによって全身性の過度な炎症反応が引き起こされ、様々な臓器障害をきたす病態です。上記にあげたDIC、敗血症、その他の真菌感染症は、現在も死亡率の高い疾患とされ、少しでも改善されるべき疾患群と考えられます。
手術・処置等の合併症は、①透析患者のシャント閉塞に対する再手術、シャント拡張術、②内視鏡大腸ポリープ切除後の出血により入院など一定の頻度で発生します。当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴
2021/9/30
2020年度DPC指標を公開しました