令和5年度 広島総合 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 349 147 235 395 540 966 1706 3748 2931 873
広島県西部地域の中核病院として、廿日市市、大竹市、広島市佐伯区、西区から多くの患者さんに来院していただいております。高齢化の進んだ地域であるため高齢者の患者さんの割合が高く、60歳以上の患者さんが78%を占めております。また、分娩機能を有する産婦人科と小児科を標榜する総合病院であることから、新生児を含む10歳未満の入院患者も多く受け入れ幅広く地域医療を担っております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 516 2.23 2.61 0.19% 69.80
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎-限局性腹腔膿瘍手術等-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 142 10.20 8.75 8.45% 76.63
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍-内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 85 8.01 7.61 1.18% 74.35
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 52 14.85 11.65 11.54% 76.27
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。)-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 40 11.23 10.24 0.00% 78.75
当院消化器内科が担当する疾患は多岐にわたります。当科では各臓器領域の専門指導医がスタッフ間で連携を取りながら診療にあたっており、すべての消化器疾患に入院での治療を含め適切に対応することができる体制となっています。治療に関しては、内視鏡にて大腸の腫瘍に対する切除術も多数行っており、胃の早期癌に対しても内視鏡にて切除治療を行っております。また、肝臓癌についてもカテーテル治療を数多く行っており、膵臓癌、総胆管結石・胆管炎に対しても、積極的に内視鏡的な処置、治療など数多く行っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:0-他の病院・診療所の病棟からの転院以外 131 17.74 17.38 13.74% 85.32
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈-経皮的カテーテル心筋焼灼術-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 108 4.15 4.57 0.00% 66.52
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-経皮的冠動脈形成術等-処置1:なし、1,2あり-処置2:なし-副病:0-0 100 4.28 4.26 2.00% 70.83
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし-処置1:1あり-処置2:なし-副病:0-他の病院・診療所の病棟からの転院以外 80 2.80 3.05 1.25% 72.64
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞-その他の手術あり-処置1:なし、1あり-処置2:なし-副病:なし-0 78 11.69 11.54 2.56% 71.00
当科は広島県西部の中核病院として虚血性心疾患、心不全、心臓弁膜症、不整脈などの診療を行っています。急性心筋梗塞などの救急患者にも24時間体制で対応しています。心臓超音波検査、心臓血管CT検査、シンチグラム等身体に負担の少ない検査を外来で行い、必要に応じて入院検査・治療を行っています。今年6月から新しい血管造影室が稼働を始め、最新鋭の機器が導入されました。狭心症などの虚血性心疾患については、カテーテル検査、カテーテル治療を、心房細動などの不整脈に関しましてはカテーテルアブレーション治療を積極的に行い、良好な治療成績を得ています。現在急激に増加する心不全患者に対してもエビデンスに基づく治療を行うとともに、地域心臓生き生きセンターとして多職種連携による指導・治療介入を行うとともに外来心臓リハビリテーション、心臓病教室等様々な取り組みを行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 84 7.14 6.07 2.38% 0.00
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 38 4.95 5.96 0.00% 1.47
040100xxxxx00x 喘息-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 19 4.79 6.37 0.00% 3.58
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 17 8.24 11.01 5.88% 0.00
150070x0xx01xx 川崎病(2歳以上)-手術なし-処置1:なし-処置2:1あり-副病:0-0 16 7.69 9.64 0.00% 4.50
新型コロナウィルス感染症の流行が一段落した2023年度は、子ども達が以前のように年間を通して様々な感染症に罹患する様になり、当院の小児科入院患者における感染症患者数の割合が増加しています。また、新型コロナウィルス感染症の流行に伴い全国的に年間患者数が減少していた川崎病の入院患者数も、2023年度は増加しました。入院患者数としては最多となる新生児に関しては、入院中のケアに加え、退院後には自治体による産後ケア事業とも密接に連携をとりながら、子育てにたずさわる保護者のサポートに努めています。
JA広島総合病院小児科の特色として、アレルギー学会専門医が複数在籍していることから、食物アレルギーや喘息といったアレルギー性疾患の患者数が多いことが挙げられます。食物アレルギーの管理に欠かせない食物経口負荷試験は、クリニックでの実施が難しいこともあり総合病院小児科がその役割を担う必要がありますが、必ずしも全ての総合病院で検査が実施出来ている訳ではありません。当科では年間800件前後の検査を行っています。感染症とならび、小児の日常診療で遭遇する機会の多いアレルギー疾患に対する専門的医療が提供できるよう、スタッフ一同努力しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)-ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 237 3.30 4.55 1.27% 70.24
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-処置2:0-副病:なし-0 88 14.27 15.12 2.27% 75.18
060335xx02000x 胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし-0 78 7.97 6.87 6.41% 66.13
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍-胃切除術 悪性腫瘍手術等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 56 17.50 18.01 8.93% 76.27
060020xx97x0xx 胃の悪性腫瘍-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 51 5.86 13.55 1.96% 71.43
当科では、がん診療連携拠点病院および地域医療支援病院として広島県西部地域を中心に手術が必要な急性期の外科疾患を受け入れています。救急疾患では急性胆嚢炎や急性虫垂炎に対する急性期緊急手術に積極的に取り組み、悪性腫瘍に対しても腹腔鏡手術・ロボット支援下手術による身体への負担の少ない治療を積極的に行っています。上部消化管・下部消化管・肝胆膵・ヘルニアの各専門医が診療にあたり、麻酔科・内科・放射線治療科・放射線診断科・化学療法室など院内各部署と連携しながら安全で質の高い医療を提供します。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 192 14.25 15.66 7.29% 72.82
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折-人工骨頭挿入術 肩、股等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 126 21.18 25.50 97.62% 84.12
070370xx01xxxx 脊椎骨粗鬆症-経皮的椎体形成術-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 104 18.29 19.52 45.19% 81.62
070330xx97x0xx 脊椎感染(感染を含む。)-手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 95 13.78 43.04 16.84% 78.24
070350xx02xxxx 椎間板変性、ヘルニア-椎間板摘出術 後方摘出術-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 78 13.60 14.08 10.26% 62.60
整形外科は広島県西部地区の基幹病院として地域の病院、医院の先生方と密接に連携を取りながら、手術が必要な患者さんの治療を中心に行っています。整形外科全般の診療を行っていますが、脊柱管狭窄症や骨粗鬆症性椎体骨折(圧迫骨折)などの脊椎・脊髄疾患の患者さんが多く占めており、手術用顕微鏡などを用いた低侵襲手術を行っています。四肢の骨折の手術や、膝や股関節の人工関節置換術なども積極的に行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂-手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 18 3.78 2.82 0.00% 75.94
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍-ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後)-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 7.47 - -
070010xx010xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等-処置1:なし-処置2:0-副病:0-0 - - 5.14 - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物-皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等-処置1:なし-処置2:0-副病:0-0 - - 3.93 - -
050170xx9720xx 閉塞性動脈疾患-その他の手術あり-処置1:2あり-処置2:なし-副病:0-0 - - 35.61 - -
2023年度の手術症例は280件でした。皮膚・皮下・軟部腫瘍が最も多く64件、外傷が59件、褥瘡・難治性潰瘍が48件でした。眼瞼下垂は32件で、そのうち入院を要した症例は18件と当科で入院を要した症例の中で最多でした。乳房の一時再建や血行再建を伴う足の虚血性潰瘍は他科と共同で診ているため、当科の入院患者数にはカウントされていませんので、実はこの数値以上に多くの症例を担当しています。当科は他科との垣根を低くして協力しやすい環境づくりに努めている点が良い特徴のひとつと思っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 40 10.95 9.88 25.00% 78.73
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし-0 30 16.70 19.09 73.33% 70.60
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)-手術なし-処置1:なし-処置2:2あり-副病:なし-発症前Rankin Scale 0、1又は2 27 13.26 15.57 44.44% 76.74
010230xx99x00x てんかん-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 27 6.93 7.19 11.11% 67.81
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤-手術なし-処置1:あり-処置2:なし-副病:0-0 19 2.21 2.95 0.00% 65.21
脳出血・脳梗塞ともほとんどが高血圧により血管がもろくなったことが原因で生じる疾患です。脳出血の場合血腫量が多ければ開頭手術が必要となりますが、その頻度は10%程度で、多くは薬物治療、リハビリテーションが中心の治療となります。てんかんは100人にひとりの有病率でもっともありふれた疾患ですが、症状の多様性や心因的な要素が複雑にからむなどの要因から診断が困難な疾患です。高齢化がすすみ最近は高齢のてんかん患者さんが増えています。高齢者のてんかんは薬が良く効き、80%以上のかたは抗けいれん薬で発作が良好にコントロールできますが、なかには難治性のかたもおられ、てんかんセンターでの診断・治療が必要な場合があります。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 103 9.20 9.89 0.97% 73.45
040200xx01x00x 気胸-肺切除術等-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 24 5.67 9.54 0.00% 28.54
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍-肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 16 6.56 8.53 0.00% 68.56
040040xx99060x 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:6あり-副病:なし-0 13 8.23 13.89 0.00% 73.85
040200xx99x00x 気胸-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 12 6.67 9.17 8.33% 49.58
肺癌患者を多数治療していますが、高齢であったり、体力が低下していたり、喫煙で肺機能が低下している人は手術におけるハイリスク患者です。当科ではこのような患者でも術前から禁煙や栄養管理、リハビリなどの周術期管理を行い、耐術能を改善した後に根治術を実施して術後合併症の低減を得ています。腫瘍が大きかったり、リンパ節転移を伴う肺癌に対する術前化学療法や術後化学療法も行っています。次いで気胸患者も多く治療していますが、気胸の手術適応をしっかりと判断して治療しています。初発例では胸腔ドレナージ入院として治癒を待ちますが1週間を目処として治癒しないと場合は手術をお勧めしています。また再発例では待つことなく手術をお勧めしています。肺気腫などを合併している続発性気胸患者さんでは、保存的加療や手術以外の胸膜癒着術を選択する事が多いです。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患-動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等-処置1:なし、1あり-処置2:なし-副病:なし-0 127 5.44 5.21 3.15% 76.02
050170xx03001x 閉塞性動脈疾患-動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等-処置1:なし、1あり-処置2:なし-副病:あり-0 88 13.69 9.00 11.36% 77.02
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。)-ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等-処置1:なし-処置2:1あり-副病:0-0 25 30.68 21.52 0.00% 69.40
050170xx02001x 閉塞性動脈疾患-動脈形成術、吻合術 指(手、足)の動脈等-処置1:なし、1あり-処置2:なし-副病:あり-0 20 37.40 26.59 10.00% 77.95
050170xx02000x 閉塞性動脈疾患-動脈形成術、吻合術 指(手、足)の動脈等-処置1:なし、1あり-処置2:なし-副病:なし-0 15 26.60 15.27 13.33% 76.67
高齢化や生活習慣病の増加に伴い、閉塞性動脈硬化症、弁膜症、大動脈疾患が増加しています。閉塞性動脈硬化症に対してカテーテル治療とバイパス術を行い、下肢切断の回避と予後の改善を目指しています。弁膜症に対して、弁の状態や年齢に応じて、弁置換術と弁形成術の選択を行っており、合併症と死亡率の低減を目指しています。大動脈疾患に対しては、確実な脳および心臓保護下に人工血管置換術を実施しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患-手術あり-処置1:0-処置2:0-副病:0-片眼 207 2.00 2.54 0.48% 77.57
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患-手術あり-処置1:0-処置2:0-副病:0-両眼 11 2.27 4.46 9.09% 78.91
020220xx01xxx0 緑内障-緑内障手術 濾過手術-処置1:0-処置2:0-副病:0-片眼 - - 8.70 - -
020220xx97xxx0 緑内障-その他の手術あり-処置1:0-処置2:0-副病:0-片眼 - - 4.82 - -
02006xxx97xxxx 眼の良性腫瘍-手術あり-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 3.33 - -
当院は白内障手術が最多で原則1泊2日で行っています。日帰りにも対応可能です。緑内障とは眼圧が高くなることで視神経が障害され視野が狭くなる病気で、失われた視野は回復しません。進行すると失明しますが、眼圧を下げれば進行を抑えられるため、眼圧を下げる手段の一つとして緑内障手術があります。緑内障手術には様々な術式がありますが、長所・短所が異なるため眼圧下降効果と合併症のリスクで使い分けています。術後管理はとても重要なので入院期間は長くなり、再手術になることも多く生涯にわたる治療が必要となります。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 74 7.49 7.53 0.00% 19.00
030428xxxxxxxx 突発性難聴-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 58 8.60 8.55 0.00% 61.67
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 47 6.00 5.51 0.00% 36.09
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 40 6.08 6.02 0.00% 62.00
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍-手術あり-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 29 7.35 6.74 0.00% 60.21
急性期病院として医院での外来管理がむつかしく入院加療の必要な咽頭・扁桃疾患の消炎治療とその後の手術治療が主体となっています。また高気圧酸素治療器械による加療が可能であるため近隣からの突発性難聴患者の治療も多く紹介いただいています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症-手術なし-処置1:なし-処置2:0-副病:0-0 32 13.16 12.88 9.38% 63.84
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物-皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等-処置1:なし-処置2:0-副病:0-0 19 3.74 3.93 0.00% 55.32
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)-皮膚悪性腫瘍切除術等-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 18 5.89 7.22 0.00% 79.00
080190xxxxxxxx 脱毛症-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 3.31 - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 9.29 - -
良性・悪性腫瘍に対する手術を行っています。悪性腫瘍については、しっかりと腫瘍を切除した上で、植皮や皮弁によより、それぞれの患者さんに適した再建を心がけています。入院期間は、再建方法だけでなく、患者さんの状態に応じて、柔軟に対応しています。また、良性腫瘍については小さな腫瘍は日帰り手術を行っており、局所麻酔での手術が困難な大きな良性腫瘍については入院の上、手術を行っています。
また、しばしば入院が必要となる皮膚疾患として細菌やウイルスによる感染症があります。蜂窩織炎だけではなく、手術が必要となる壊死性筋膜炎や糖尿病性足壊疽などの治療も手がけています。全体的に高齢の患者さんが増えてきており、症状改善後はリハビリ目的に転院することもあります。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:0-副病:0-0 265 2.05 2.44 0.00% 73.26
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 207 6.45 6.85 0.00% 77.03
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍-前立腺悪性腫瘍手術等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 87 10.51 11.19 0.00% 73.61
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 59 10.53 13.52 8.47% 80.98
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患-経尿道的尿路結石除去術-処置1:0-処置2:0-副病:なし-0 56 5.46 5.22 0.00% 66.00
前立腺癌は10万人の男性あたり10人前後の発生頻度です。日本でもその発生頻度は急速に増加しています。当科では、手術は全症例に腹腔鏡下前立腺全摘術を施行しており、年間で約80例施行しています。腹腔鏡手術は従来の開腹手術と比較して、手術時間は短く、傷が小さく、身体の開腹が早い、出血量が少ない等の利点があります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満)-子宮破裂手術等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 45 8.80 9.31 0.00% 34.11
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍-卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 37 6.22 6.00 0.00% 50.32
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満)-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 34 25.27 20.10 17.65% 30.00
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍-子宮頸部(腟部)切除術等-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 30 2.47 2.96 0.00% 41.67
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍-腹腔鏡下腟式子宮全摘術等-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 27 7.70 5.93 0.00% 45.41
広島西圏域(廿日市市、大竹市)には分娩ができる医療機関が2施設あり、当院は基幹病院となっています。但し周産期母子医療センターは併設していないため、35週未満での早産が予測される場合には広島市内の周産期母子医療センターに搬送しています。切迫早産・妊娠高血圧症候群・分娩停止・胎児機能不全などの母体搬送は年間約50件受け入れており、逆に他院に搬送する症例は約10件です。切迫早産の患者さんは紹介元での分娩を希望されれば、36週以降に逆紹介して、近隣の施設と良好な産科医療体制を構築しています。婦人科では腹腔鏡下での手術件数が年々増加しており、良性疾患に対しては低侵襲手術を目指しています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 89 19.54 18.65 16.85% 76.75
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 83 22.04 20.60 51.81% 85.07
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:2あり-処置2:なし-副病:なし-0 44 2.05 2.98 0.00% 74.00
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:0-0 38 18.71 13.59 13.16% 76.29
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸-手術なし-処置1:あり-処置2:0-副病:0-0 34 2.00 2.03 0.00% 67.94
肺癌の症例が非常に多く、早期の段階で呼吸器外科に紹介する症例数が多いこと(全体の2/3程度)が当院の特徴です。肺癌に次いで間質性肺炎が多いことも当院の特徴となっています。当院では肺癌以外にも肺炎やCOPD急性増悪などの急性呼吸不全に対して、NPPVやネーザルハイフローなどの呼吸療法を積極的に導入し対応しています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 28 14.46 13.52 17.86% 80.00
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:あり-処置2:0-副病:0-0 25 4.08 6.44 0.00% 55.00
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 23 22.39 19.94 0.00% 76.43
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-動脈形成術、吻合術 その他の動脈等-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 21 7.81 7.57 14.29% 73.00
110290xx99x0xx 急性腎不全-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 21 13.10 14.36 19.05% 78.05
一次性腎疾患(糸球体・尿細管間質性腎炎)、二次性腎疾患(高血圧、糖尿病、膠原病、血液疾患などに伴う全身性疾患)、急性腎障害、電解質異常、尿路感染症などの診療を行っています。腎炎やネフローゼ症候群に対しては腎生検を行い、診断的結果に基づいた治療を心がけています。血液透析や腹膜透析も実施しており、当院では透析シャント作製術、腹膜透析カテーテル留置術も行い透析まで一貫した治療を行います。高齢化を受けて、慢性腎臓病を基礎疾患として合併する心不全患者さんも増加してきており、心腎血管合併を予防する治療を心がけています。
救急集中治療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 22 2.32 3.62 4.55% 49.00
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 14 4.21 9.88 14.29% 79.36
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 14 13.07 19.34 71.43% 75.07
030400xx99xxxx 前庭機能障害-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 13 2.23 4.73 0.00% 66.46
010290xxxxxxxx 自律神経系の障害-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 11 2.36 5.07 0.00% 79.45
救急・集中治療科には様々な症状、疾患の患者さんが入院されます。入院当初は何が原因かわからなかったとしても、適切な診断の下に、各専門診療科の先生方に引き継いで治療が継続されます。
昨年度もこれまでと同様に、薬物中毒や交通外傷などで保存的加療を行う疾患が多くなりました。その他、めまいや気分不良で経過観察入院を行い、短期間で退院した患者も多かったです。
麻酔科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 23 2.57 3.62 8.70% 40.48
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 11 5.09 8.38 9.09% 57.27
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-その他の手術あり-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 10 4.80 9.88 20.00% 75.00
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 10 2.00 2.86 0.00% 45.70
030400xx99xxxx 前庭機能障害-手術なし-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 - - 4.73 - -
救急・集中治療科には様々な症状、疾患の患者さんが入院されます。入院当初は何が原因かわからなかったとしても、適切な診断の下に、各専門診療科の先生方に引き継いで治療が継続されます。
昨年度もこれまでと同様に、薬物中毒や交通外傷などで保存的加療を行う疾患が多くなりました。その他、めまいや気分不良で経過観察入院を行い、短期間で退院した患者も多かったです。
糖尿病代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-手術なし-処置1:0-処置2:1あり-副病:0-0 29 15.97 13.99 17.24% 76.83
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:なし-0 11 10.82 13.15 0.00% 52.91
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 10 9.60 10.66 0.00% 56.60
100180xx990x0x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:0-副病:なし-0 - - 6.46 - -
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-手術なし-処置1:0-処置2:1あり-副病:0-0 - - 13.31 - -
当科は日本糖尿病学会認定教育施設で、広島県西部地域の糖尿病診療の中心的役割を担っており、発症初期の患者教育から血糖コントロール改善、急性・慢性合併症治療まで様々な入院を行っています。糖尿病センター開設で外来チーム医療が強化されて初診外来でもインスリン導入が可能となり、以前より入院を要する症例が減少しています。一方で、高齢化に伴い認知機能低下など様々な併存疾患を持っている患者さんが増えており、外来の限られた時間では対応困難であったり、介護保険などのサービス調整が必要なケースもあります。このような高血糖症例では入院治療が必要であり、入院日数が長くなる場合もあります。また、糖尿病以外では下垂体や副腎疾患の内分泌検査入院を行っています。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等-処置1:なし-処置2:0-副病:0-0 94 8.88 9.88 0.00% 65.47
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)-処置1:0-処置2:0-副病:0-0 59 5.46 5.64 1.69% 62.15
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置1:0-処置2:4あり-副病:なし-0 40 3.30 3.51 0.00% 57.13
090010xx99x80x 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置1:0-処置2:8あり-副病:なし-0 12 5.92 3.55 8.33% 62.58
090010xx99x0xx 乳房の悪性腫瘍-手術なし-処置1:0-処置2:なし-副病:0-0 - - 9.69 - -
エビデンスに基づいた標準治療をもとに、患者さんのご希望にそった診療を行っております。放射線治療科・放射線診断科とともに多職種との会議をおこない、画像診断・治療方針を検討し、より良い診療を目指しております。化学療法による副作用についても十分に治療前に説明をおこない、しっかりとした支持療法をおこなっております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 108 39 26 87 - 19 1 8
大腸癌 42 65 69 53 27 29 2 9
乳癌 95 84 28 10 - 11 1 8
肺癌 72 24 47 78 73 77 1 8
肝癌 - - 10 15 - 37 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院は、がん診療連携拠点病院として、広島西医療圏(廿日市市、大竹市)および広島市佐伯区・西区を中心とした地域の皆さんのがん医療を支える病院としてがん医療を提供しています。今回、公開しました5部位のがん以外でも、手術・放射線療法・抗がん剤治療を組み合わせた総合的な治療(『総合的な治療=集学的治療』)、がんに伴う様々な症状を改善する緩和ケアを行っております。また、専門的な知識や技能を有する医師や医療従事者(薬剤師・看護師・放射線技師・検査技師・理学療法士・管理栄養士など)が常に診療情報を共有する院内の体制を作り、患者さんやご家族の希望に沿う『チームで支えるがん医療』を提供しています。
※同ホームページ内に「がん(癌)について」→「がん(癌)治療について」も御覧ください。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 11 7.18 53.91
中等症 54 11.98 78.59
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
当院では中等症の割合が高く、軽症~超重症にかけて、在院日数、平均年齢も高くなる傾向が見られています。当院ではNPPV、ネーザルハイフローなどの呼吸補助機器を積極的に使用し、治療を行うようにしています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 127 19.32 79.88 53.24%
その他 12 15.33 77.08 5.76%
発症から3日以内の脳梗塞入院患者数は148名、昨年が128名と増加傾向を示しています。
発症年齢は平均78歳と年々高齢化が進んでいます。心原性脳塞栓症はカテーテル治療による血栓除去治療により機能・生命予後が著しく改善しており、90歳を超えるご高齢のかたにも積極的にとりくんでいます。脳梗塞は原因として高血圧、糖尿病、動脈硬化、不整脈などがあり、全身管理が予防には重要となり、総合的に治療を行っています。また脳梗塞再発予防に対して治験薬投与にも積極的に取り組んでいます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 466 0.12 1.20 0.43% 70.24
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) etc. 97 1.17 10.05 7.22% 75.68
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 83 0.01 7.05 1.20% 74.02
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 83 3.93 13.96 14.46% 79.24
K654 内視鏡的消化管止血術 70 1.20 11.61 18.57% 75.99
消化器内科のさまざまな検査処置を行う場である内視鏡センターでは、診療、処置内容も充実しています。安楽な内視鏡検査処置を目的として二酸化炭素送気や鎮静麻酔下での内視鏡処置もおこなっています。また、大きなサイズの大腸のポリープや早期癌に対しての内視鏡での切除手術(ESD,EMR)はもとより、吐血などに対する緊急内視鏡検査での内視鏡的止血術、胆管癌等への内視鏡でのステント留置での減黄術など緩和的な治療法も多数行っています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 89 1.02 2.07 0.00% 66.20
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 47 1.06 2.79 2.13% 67.04
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞) 44 0.00 12.41 11.36% 68.30
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 37 1.68 3.95 8.11% 76.08
K5462 経皮的冠動脈形成術(不安定狭心症) 32 0.00 9.06 0.00% 73.06
当院は日本循環器学会循環器専門医研修施設、日本心血管インターベンション治療学会研修施設であり、急性心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患に対しては冠動脈ステント留置術や薬剤溶出性バルーンによる冠動脈拡張術を患者さんの状態に応じた最適な治療法を行っています。また心房細動などの不整脈に対してもカテーテルアブレーションを積極的におこなっており、約3日の入院期間ですみます。房室ブロックなどの脈が遅くなる不整脈に対しては従来のペースメーカーと比較し手術の傷も目立ちにくく、入院期間も短いリードレスペースメーカーを積極的に導入しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 193 1.09 1.40 1.55% 69.44
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 133 0.87 5.90 6.02% 67.55
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 87 2.17 11.24 1.15% 75.34
K6335 鼠径ヘルニア手術 47 0.98 1.09 2.13% 71.32
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 46 2.07 13.96 8.70% 76.46
当科では、上部消化管、下部消化管、肝胆膵、ヘルニアの臓器別チームに分かれて診療を行っております。各々の領域のリーダーは日本消化器外科学会指導医であり、それに加え日本内視鏡外科学会技術認定医や日本肝胆膵外科学会高度技能指導医など専門性に応じた資格を有しています。それぞれの領域で研鑽を積んだ専門医を中心に、積極的に腹腔鏡手術・ロボット支援下手術を行い安全かつ質の高い外科治療を地域の皆様に提供しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 214 1.47 12.03 10.75% 72.46
K142-4 経皮的椎体形成術 96 4.28 12.85 40.63% 81.85
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 95 1.93 13.66 16.84% 70.60
K0461 骨折観血的手術(大腿) etc. 89 3.58 16.80 88.76% 83.35
K1262 脊椎骨(軟骨)組織採取術(試験切除)(その他) 88 1.53 9.18 11.36% 78.30
整形外科で行っている手術は、くびやこしなどの脊椎・脊髄疾患が過半数を占めており、手術用顕微鏡を用いた手術を中心に体の負担が少ない低侵襲治療を行っています。このうち椎間板ヘルニアに対しては全内視鏡的手術や椎間板内酵素注入療法も行っています。高齢者に多い骨折のうち、脊椎椎体骨折(圧迫骨折)に対しては低侵襲治療である経皮的椎体形成術(BKP)を、大腿骨頚部骨折に対しては受傷後早期の手術を積極的に行っています。いずれも近隣のリハビリ専門病院と連携し、患者さんの早期の社会復帰を目指し円滑に治療が進むように努めています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 18 0.00 2.78 0.00% 75.94
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) etc. - - - - -
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) - - - - -
K0871 断端形成術(骨形成を要する)(指) - - - - -
K2172 眼瞼内反症手術(皮膚切開法) - - - - -
当科では局所麻酔で行う手術が多いため、入院対象となった症例数は少なく感じるかもしれませんが、2023年度の手術症例総数は280件でした。眼瞼下垂症手術は3つの方法があり、その中でも当科では挙筋前転法と筋膜移植術を入院の対象としています。手術は局所麻酔で行うのですが、手術後の腫れや出血で視野が悪くなったり、術後成績に影響することがあるためです。その他の入院を要す症例は全身麻酔か、坐骨神経ブロック麻酔で歩行ができなくなる症例です。手術の時期や方法については患者さん一人一人の要望を汲み取り、満足いく治療を提供できるよう努めています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 45 1.51 11.93 31.11% 80.11
K178-4 経皮的脳血栓回収術 34 0.35 17.53 55.88% 83.00
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 23 4.00 20.30 26.09% 66.13
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 22 0.55 5.05 4.55% 76.41
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 13 0.31 23.15 15.38% 66.31
慢性硬膜下血腫は軽度な頭部打撲され、約1ヶ月後に生じる疾患です。頭蓋骨の脳の間に血腫がたまり脳を圧迫することで歩行障害、認知症などの症状でみつかることの多い病気です。局所麻酔で行う30分程度の手術治療が必要です。脳腫瘍には癌の転移(転移性脳腫瘍)と原発性脳腫瘍とにわかれます。小さい腫瘍は検査で偶然見つかることがありますが、発生部位によっては麻痺、言語障害などの症状がみられます。病理診断と摘出を目的に基本的治療は開頭手術が第一選択となります。
心房細動などが原因に形成された血栓が脳血管を閉塞する心原性塞栓症が増加傾向にあります。治療はカテーテル治療により閉塞させた血栓を取り除く治療となります。時間との戦いで早く治療できるほど機能的予後がよいと報告され、早期発見、早期搬送、早期治療にとりくんでいます。
くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤に対しては開頭クリッピング術とカテーテルによる瘤塞栓術があります。瘤の部位や大きさ、年齢などを考慮して治療を選択しています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 54 1.04 5.57 0.00% 73.37
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 26 1.96 2.96 0.00% 32.88
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 26 1.00 9.65 7.69% 75.23
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 24 1.50 9.38 0.00% 70.17
K5132 胸腔鏡下肺切除術(部分切除) 15 0.93 5.47 6.67% 70.87
肺癌手術症例では呼吸器内科・放射線診断科・治療科との合同カンファレンスに基づいて可能な限り、根治術を目指す方針で診療を行っております。高齢者や、体力が低下した患者さんや、喫煙で肺機能が低下している患者さんであっても、術前から禁煙や栄養管理、リハビリ、肺気腫治療などの集学的治療を行い、耐術能を可能な限り改善させ、より安全に根治術を実施し、良好な成績を得ています。肺癌に対する部分切除は根治不能な進行癌に対する診断目的や、逆に早期肺癌(上皮内癌、微小浸潤癌などの高分化肺癌)で実施しています。当科では気胸の手術(肺嚢胞切除)も実施しています。気胸再発症例ではすぐに手術しますが、初発例では胸腔ドレナージという保存的治療を行いそれでも治らない場合に手術を行う様にしています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 223 1.71 8.12 6.28% 76.19
K6145 血管移植術、バイパス移植術(下腿、足部動脈) 38 6.37 40.71 15.79% 74.92
K6093 動脈血栓内膜摘出術(その他) 24 2.79 16.88 8.33% 77.92
K5603ニ 大動脈瘤切除術(上行・弓部同時)(その他) 13 2.23 33.77 15.38% 69.08
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 12 2.42 6.58 0.00% 75.08
高齢化や生活習慣病の増加に伴い、閉塞性動脈硬化症、弁膜症、大動脈疾患が増加しています。閉塞性動脈硬化症に対してカテーテル治療とバイパス術を行い、下肢切断の回避と予後の改善を目指しています。弁膜症に対して、弁の状態や年齢に応じて、弁置換術と弁形成術の選択を行っており、合併症と死亡率の低減を目指しています。大動脈疾患に対しては、確実な脳および心臓保護下に人工血管置換術を実施しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 220 0.00 1.02 0.91% 77.55
K2682イ 緑内障手術(流出路再建術)(眼内法) 70 0.06 3.90 0.00% 74.79
K2683 緑内障手術(濾過手術) - - - - -
K2684 緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術)(プレートなし) - - - - -
K215-2 眼瞼結膜腫瘍手術 - - - - -
当科の2023年度手術件数は白内障手術が220眼と最多です。術後の乱視や感染症を防ぐためより小さな切開で手術を行っており、また乱視を減少させる眼内レンズも採用しています。(多焦点レンズは採用していません)。入院・日帰り共に対応しています。緑内障手術は様々な術式がありますが、長所・短所が異なりますので眼圧下降効果と合併症のリスクを考え使い分けています。初期~中期の患者様に対しては、眼圧下降は軽度ですが短時間で低リスクで行えるMIGS(低侵襲緑内障手術:micro invasive glaucoma surgery)が主流になってきています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) etc. 69 0.96 6.01 0.00% 22.80
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 36 1.14 4.22 0.00% 65.61
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 13 1.00 6.69 0.00% 61.31
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) 10 0.50 1.80 0.00% 68.10
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) - - - - -
慢性扁桃炎やIgA腎症に対する大人の扁桃摘出手術依頼と小児のいびき・無呼吸症症状に対する
アデノイド切除+扁桃摘出手術が半数を占めます。内視鏡下の副鼻腔炎手術が続きます。今回は唾液腺腫瘍としての耳下腺腫瘍手術がやや多かったのですが、頭頚部腫瘍の手術としては甲状腺手術も対応しています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 22 0.23 4.41 0.00% 78.27
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) - - - - -
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) - - - - -
当院で行っている手術は良性悪性を含めた皮膚・皮下腫瘍切除が主です。小さな良性腫瘍は日帰りで、大きな腫瘍は入院の上、切除しています。
悪性腫瘍は取り残しのないよう正常皮膚を含めて腫瘍を切除するため、良性腫瘍に比べて傷が大きくなります。傷を治すために皮膚移植や皮弁形成術を行いますが、それぞれの患者さんに適した再建を心がけています。入院期間は、再建方法だけでなく、患者さんの状態に応じて、柔軟に対応しています。
また糖尿病性の足壊疽についても他科と協力しながら治療を行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 204 1.19 4.26 0.00% 77.18
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 87 1.06 8.45 0.00% 73.61
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 54 1.26 3.80 0.00% 66.24
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 46 1.04 7.65 0.00% 74.50
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 32 0.50 10.13 6.25% 76.56
当科では、2002年に後腹膜鏡下腎摘除術を導入して以来、安全性、制癌性、機能性などを担保した上で、次々と新規術式の導入を行ってきました(腹腔鏡補助下腎尿管全摘除術、腹腔鏡下副腎摘除術、腹腔鏡下前立腺全摘除術、腹腔鏡下腎部分切除術、腹腔鏡下膀胱全摘除術)。現在では、泌尿器科主要手術(副腎、腎、腎盂尿管、膀胱、前立腺)のほぼ全例を腹腔鏡手術で対応しており、低侵襲であることだけでなく、医療者側の術式に対する意識統一や習熟、若手医師の教育にも非常に役立っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 46 1.04 4.17 0.00% 49.46
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 45 3.07 6.69 0.00% 33.96
K877 子宮全摘術 33 1.03 8.06 0.00% 52.12
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 31 3.07 7.32 0.00% 33.26
K867 子宮頸部(腟部)切除術 27 0.15 1.37 0.00% 42.33
近隣の施設からハイリスク妊娠の紹介が多く有り、新生児に異常があれば小児科医師が診察します。
良性の卵巣腫瘍や子宮筋腫に対しては低侵襲である腹腔鏡下手術を積極的に導入しています。腹腔鏡下手術は開腹手術に比べ術後の回復が早いという利点が有り、開腹手術に比べ約半分の入院日数で退院できるメリットがあります。但し子宮筋腫は巨大な筋腫症例が多く腹腔鏡下手術より開腹での手術割合が多くなっています。子宮脱に対しては手術療法を積極的に勧めています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 35 4.86 9.71 14.29% 69.57
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K1262 脊椎骨(軟骨)組織採取術(試験切除)(その他) - - - - -
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
末期腎不全の患者さんに対して安全に透析導入・維持ができるように心がけています。当院では内シャント造設術は心臓血管外科医に、腹膜透析カテーテル留置術は消化器外科医に依頼しています。また内シャント機能低下に対して経皮的シャント拡張術・血栓除去術(血管内治療)を行っています。(上記は入院症例件数を記載しており、多くは外来で治療を行っています)
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 59 0.98 3.48 1.69% 62.15
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 53 1.00 6.51 0.00% 66.49
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 25 1.00 7.64 0.00% 65.48
K4761 乳腺悪性腫瘍手術(単純乳房切除術(乳腺全摘術)) - - - - -
K4768 乳腺悪性腫瘍手術(乳輪温存乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) - - - - -
すべての手術の執刀を乳腺専門医がおこない、安全な入院診療を行っております。形成外科と協力し乳房再建も行っております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 32 0.27%
異なる 63 0.53%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 64 0.54%
異なる - -
播種性血管内凝固症候群(DIC)とは、全身の血管内に血栓が多発し、臓器障害が起こる病態です。これに伴って凝固因子、血小板が大量に消費されて減少し、出血症状をきたします。原因となる基礎疾患には悪性腫瘍、敗血症などがあげられます。敗血症とは細菌感染などによって全身性の過度な炎症反応が引き起こされ、様々な臓器障害をきたす病態です。上記にあげたDIC、敗血症、その他の真菌感染症は、現在も死亡率の高い疾患とされ、少しでも改善されるべき疾患群と考えられます。
手術・処置等の合併症は、①透析患者のシャント閉塞に対する再手術、シャント拡張術、②内視鏡大腸ポリープ切除後の出血により入院など一定の頻度で発生します。当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
2,292 2,229 97.25%
静脈血栓塞栓症は手術後や急性内科疾患での入院中に多く発症し、肺血栓塞栓症が発症した場合の死亡率は14%といわれています。このため、手術を施行する患者で肺血栓塞栓症発症のリスクが「中」以上の場合は「弾性ストッキング、間歇的空気圧迫法、抗凝固療法」といった予防対策を実施しています。
当院の対策実施率は97%を超えていますが、引き続き適切なリスク評価を行い、実施率100%を目指したいと考えます。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2,430 204 8.40%
血液は通常、無菌状態ですが、感染巣から血液内へ病原菌が侵入すると、病原菌が全身に広がり、菌血症や敗血症という重篤な感染症となります。それを防ぐためには、速やかに病原菌を特定し、効果的な治療薬(抗菌薬)を投与する必要があります。血液培養は、菌血症や敗血症という重篤な感染症を診断するうえで不可欠な検査であり、2セット以上の実施によって病原菌の検出感度の向上や検査精度の向上が期待でき、診断や治療に大きく貢献しています。当院では、多職種からなるICT(院内感染対策チーム)及びAST(抗菌薬適正使用支援チーム)が感染症治療の支援を行っており、2セット実施を推奨しています。また、当院検査室では、本年に機器更新された血液培養機器を活用し、さらなる検査精度の向上に努めています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
1,311 1,017 77.57%
薬剤耐性菌は世界レベルで大きな課題となっています。
耐性菌を増やさないためには抗菌薬の適正使用が重要であり、特に様々な細菌に効果を示す広域スペクトル抗菌薬を闇雲に使用しないようにする必要があります。抗菌薬の適正使用には原因となる細菌を特定するための培養検査が欠かせません。当院では感染対策チームや抗菌薬適正使用支援チームが適切な培養検査の実施や抗菌薬の適正使用の推進に努めています。
更新履歴
2024/10/01