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令和6年3月:南棟竣工

平成26 年10 月に廿日市市地域医療拠点等整備に関する基本協定が結ばれて9年半、広島県西部地区拠点病院としての機能強化を果たすべく、念願の南棟が完成の時を迎えました。

今日まで多大な御尽力を受け賜りました全ての関係者の皆様に深く感謝の意を表します。

急速に進む少子高齢化は広島県西部地区にとっても深刻な問題であり、この地域が活気ある街として発展し続けるためには、安心して暮らせる街であると市民の皆様から評価されることが極めて重要です。

このような時代背景の中での南棟建設は、「地域完結型医療拠点の強化」によってsustainable な街づくりの一翼を担う意味においても、極めて重要な使命があると考えております。日進月歩の現代医療の現場においては、最新機器の整備が不可欠であるとともに、プライバシーへの十分な配慮が重要視されており、今回の南棟建設に際しては本冊子内でご案内いたしますようなコンセプトのもと、ハード面の強化とともにソフト面の充実も意識しました。

新たな環境のもと、地域の皆様の安心・安全のために「選ばれる病院」であり続けることを心に刻み、職員一同たゆまぬ努力を積み重ねてまいりますので、より一層のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

令和6年3月 JA広島総合病院
病院長 石田和史

Policy-基本方針-

一、 広島西医療圏の基幹病院としての医療機能強化
一、 災害拠点病院としての耐震性確保と老朽化建物の建替による機能再編
一、 「医療」「介護福祉」「まちづくり」の連携した、地域医療拠点を核としたまちづくり

Concept-コンセプト-

① 行政と医療が協働するコンパクトなまちづくり
② 地域完結型医療の促進
③ 患者や医療従事者に信頼され選ばれる病院

History-建築の経緯-

平成26年10月「廿日市市地域医療拠点等整備に関する協定」を締結(市・厚生連・病院)
平成29年5月JA 広島総合病院将来構想書を策定
平成30年3月JA 広島総合病院整備基本計画を策定
令和元年8月病院利用者用立体駐車場建設開始(期間7か月:令和元年8月~令和2年2月)
令和2年3月廿日市市から土地(旧イオン跡地)を取得(土地面積:3,001.72 ㎡)
令和3年7月新棟建築許可及び建築確認申請手続き開始
令和4年3月着工
令和6年3月竣工

Overview-建築概要-

建物構造RC造 一部SRC造 S造
延べ床面積16,546.96㎡
階 数地上8階・地下1階建て
高 さ45.25m
竣 工令和6年3月
設 計久米設計株式会社・大旗連合設計共同企業体
施 工フジタ株式会社

広島西医療圏の基幹病院としての医療機能強化

  • 01.ヘリポート

    廿日市市で初めて設置されたヘリポートです。重量8tまでのヘリコプターの離着陸が可能で、救急搬送能力や災害対応能力の向上を図ります。令和6年1月の能登半島地震では、被災者や救援物資の移送等に現地のヘリポートが役立ったという報道がありました。当院のヘリポートも有事の際には機動性を活かした対応ができる広島県西部地区の重要な拠点となるはずです。

  • 02.低侵襲手術支援ロボット
    「ダヴィンチ」

    傷の小さい低侵襲技術を用いて複雑な手術を可能とするために開発されました。高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像のもと、人間の手の動きを正確に再現し精緻な手術を行うことができます。

  • 03.個室の多い病棟

    地域の皆様から「できるだけリラックスして入院生活をおくりたい」「落ち着いて家族と面会したい」などの理由から個室希望を多くいただいていました。その要望にお応えするため、南棟は個室率60%の特徴ある病棟にしています。手術、検査など不安を抱え入院される方々に、少しでも快適でプライバシーに配慮した療養生活を送っていただける空間を確保しました。

  • 04.リニアック

    放射線治療の最新の装置です。放射線治療は手術・化学療法と並ぶがん治療の3本柱の1つです。手術・抗がん剤などと組み合わせた集学的治療も行っています。がんの種類や患者さんの状態に合わせた治療を行っています。令和6年9月より稼働。

  • 05.MRI

    最新の高磁場3 T(テスラ)MRI 装置導入により、高精細かつ高速撮像が実現しました。撮像する際に体にかける受信機も軽量かつフレキシブルなブランケット型コイルになり、心地よく検査を受けていただくことができます。