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麻酔科

概要・診療方針

概要・診療方針

麻酔科医は,患者さんのからだを手術の痛みやストレスから保護し、安全で確実な手術ができるように,患者さんを全身管理する専門医師です。

われわれは,患者さんの全身状態を速やかに判断して治療にあたる経験を積んでおり、救急医療や集中治療にも重要な役割を果たして病院を基礎レベルから支えています。

患者さんの麻酔法や治療方法については、"選択枝のあるご提案"と,できる限りの情報提供を行い、ご本人にも治療に積極的に参加していただいています。
そして全ての患者さんが当院での治療にご満足いただけるように日々研鑽しております。

診療内容

1.手術の麻酔管理(2019年(平成31/令和元年)の実績は4,129人の患者さんでした)

手術は単に有害な刺激である"痛み"を患者さんのからだに及ぼすだけではなく,他にも神経系、内分泌系、免疫系などに多くのストレスを与えます。

担当医が手術の前から手術中,手術後の管理までを継続的に,患者さんの全身状態の把握し,適切な状態となるように努めています.これは手術の周りのケアという意味で周術期管理と呼ばれており,先進国では麻酔科医を周術期管理医と呼ぶこともあります。

術前診察

手術の前には必ず麻酔科医が患者さんを診察させていただきます。事前に麻酔科学会発行の「麻酔のしおり」をお渡ししてご本人とご家族に読んでいただくことで予備知識を得てもらえるようにしています。プライバシーを配慮して移動制限などがなければ、原則として麻酔科外来で行っています。
実際には、まず患者さんや家族の方々のご質問やご意見をお聞きしています。引き続いて患者さんの状態をじゅうぶんに診察させていただき、すべての情報を統合的に判断して患者さんの状態にあった適切な麻酔法を計画してご提案します。可能な限り選択枝のあるご提案を心がけ、患者さんご自身の選択に必要な情報も差し上げるようにしています。もちろん充分な情報提供をして無用な不安をなくすよう努めています。

麻酔管理

手術中は患者さんに麻酔科医が1対1で担当し、手術侵襲に対して患者さんを守ります。

術後管理

特に痛みの強い手術では積極的な術後鎮痛緩和サービスを行っています。

  1. 開腹術などでは手術中だけでなく、精密持続硬膜外麻酔を術後にも利用しています。
  2. 硬膜外麻酔を行なえない症例では鎮痛薬を持続静注する方法も利用しています。

また最近では、PCA (patient controlled analgesia) と呼ばれる患者さん自身も参加していただく疼痛のコントロール方法も積極的におしすすめています。重症患者さんの場合は主治医と協力して集中治療室(ICU)で術後管理しております。

2.疼痛外来 ペインクリニック

痛みと循環不全に対する治療を行っています。
病院内外の各科医師と協力して以下の疾患を中心に治療しています。

診療科疾患
耳鼻科 顔面神経麻痺、突発性難聴など
皮膚科 帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛など
整形外科 椎間板ヘルニア、反射性交感神経性萎縮症など
脳外科、神経内科 三叉神経痛、片頭痛、群発性頭痛など

3.集中治療と救急医療

重症患者さんには集中治療室 (ICU) にて集中治療部部長・主治医と協力して診断治療にあたります。また多発外傷、心肺停止状態など最重症の救急患者さんに対しては、救命処置診断を行い、さらに各科医師と協力してICUにて高度な集学的治療を行なっています。

当科の特色

経験豊富な麻酔科専門医・指導医の層が厚いです。
われわれ麻酔科医が患者さんと接触するのはごくわずかですし、表にでてくることばかりではありませんが、安全で快適な治療を受けるために重要な役割を果たしています。
ご自分がお受けになる治療方法に関する質問は些細なことでも、お気軽にお尋ねください。