整形外科

概要・診療方針

概要・診療方針

当科はこれまで脊椎脊髄疾患に対する顕微鏡手術を中心に診療を行ってきましたが、令和6年度より体制が大きく変わりました。

脊椎、手足、膝、外傷などの幅広い分野の専門性を持って臨んでおりますので、これまで通り脊椎脊髄外科を行いつつ、関節の変性疾患や骨折、また地域の外傷を積極的に受け入れ、地域の医療機関と共に治療を行っていく「地域の中核となる整形外科」を目指していきます。

診療内容

当科では手術が必要な患者さんを中心に治療を行っています。

令和6年度の総手術件数は936件でした。脊椎脊髄疾患が322件、上肢の手術が100件、下肢の手術が69件(関節鏡の手術:45件,人工関節置換術:10件)でした.外傷の手術は455件であり,上肢外傷が165件、下肢外傷が245件でした。詳細については【診療実績】をご覧ください。

限られたマンパワーでできるだけ多くの治療を行っていくことから、手術後に順調に回復された患者さんは、リハビリのために転院していただいたり、かかりつけ医に再度紹介させていただいたりしています。また、手術が不要な患者さんについても転院を含めて地域全体で治療できるように地域の医療機関との連携を強化しています。

当科の特色

当科では関節鏡の手術を積極的に行っています。主に膝関節、手関節鏡や肘関節鏡の手術,脊椎鏡の手術にて活用しています。手術用の機械もどんどん開発され、技術も進歩しています。特に膝関節疾患についてはすでに関節鏡の使用がメジャーとなっていますが肘関節や手関節といった他の関節にも関節鏡の波は押し寄せてきておりますので、積極的にアップデートしており,脊椎内視鏡の手術も増加しています。

また、昨今、高齢化と共に問題視されている骨粗しょう症についてですが、令和6年に新しい骨密度測定装置を導入しました。骨強度は①骨密度と②骨質で規定されると言われていますが、今回導入した装置は両方とも測定することができます。ステロイド性や糖尿病性の骨粗鬆症患者では骨密度が保たれていても,骨質が低下することが知られていますので、このような患者さんについても検査を行っていきます。

<手術用顕微鏡>

<術中脊髄モニタリング装置>